街魂外伝 Vol.2 マフィア・メンバー・ヘブン
その昔、帝国主義というものが存在していて
武力によって領土外を制圧して植民地にして
産業活性化をするという国家運営が流行した
その後、植民地が人道的に宜しくないという国際世論になり
独立する時に独立政府が外国企業を思い切りよく追い出した
先進国になっていた旧宗主国 大企業式の
生産管理、品質管理、などのノウハウが全て国内から消え
設備はあったが使い方が、わからず産業が前時代的なものに逆行
結果、巨大なヘヴィ・ブルー・クラスタがあった植民地に
巨大なスラム街が形成される事となった。
そこへ取り締まりが厳しくなった先進国から
政府高官に賄賂を渡してマフィアが入り込んできて
金にためなら、なんでも、やりそうなスラム街の住人を実行犯として雇った
麻薬の密輸密売、他のクラスタに住む変態な金持ちの要求に応える人身売買
弱みを握っての恐喝、ゆすり、たかり
・・・
”マフィア・メンバー・ヘブン”
通称では、そう呼ばれるようになるクラスタが旧植民地に完成。
文字通りマフィアが金のために何をやってもいい状態なのが当たり前で
管轄する役所も国も諦めて放置
世界中から、国際手配されている犯罪者グループや
マフィアの幹部などが潜伏するようになった
どうせ、もう犯罪者として逮捕されて前科者になってしまった
ある意味、社会的に死んだのと同じだ
仕事が無くなって 金が無くなって 断食自殺をするかのように死ぬよりは
前科が増えるくらい、もう、どうでもいい
生きていくためには甘い考えを捨てて、生きるために実行犯をやるしかない
他に生きる方法は無い。どうせ、もう普通に働くのは無理だ。
そんな掛け声にのせられて、無法な世界にズブズブに嵌っていく
高齢孤立生活者を狙っての詐欺の実行犯
エスカレートしての強盗などの実行犯
などを遠隔操作で操られる実行犯、指示しているのは海外にいるマフィアの手下
黒幕であるマフィア所属員は表に出ない。
どうせ、もう無法地帯からは出ても行く所が無い
今更、逮捕されて刑務所に行く事も怖くは無い。
そんな人間ばかりが増えるのは、こうしたクラスタの定番だ。
資金源は色んな方法で作り上げられていた、たとえば
亡命仲介業者を半グレの世界に引き釣り込み
亡命者名簿を手下候補として取得
その亡命仲介業者と関わっていた人間を
裏組織の企業舎弟な世界に実行犯として引き釣り込む
というパタ-ン。
または、高齢化が進んだ地域では貧困老人ビジネス
その世界で生きるビジネスマンの語る言葉が
ゴシップ雑誌のインタビュー記事に書かれていた
「俺らの事を貧困老人ビジネスとか、実行犯手配業者とか
侮蔑をこめて言う奴等がいるけどさ
じゃあ 金が無くて仕事が無くて
困っているコイツラ どうするの?
国や大企業が救済プログラムで助けてくれんの?
そんな救済金は国に無いし
仕事が無いのは無能な御前等が悪いんだから知らねえ
で、救済採用する大企業なんざ無い
結果、こいつらは見放された状態で放置されてんだろ?
どうにも、なんなくなって
路上生活と刑務所を往復するような人間に落ちぶれて
もう居場所も一緒に何かをする仲間も
何も無くて誰もいなくて困ってても
助ける人間なんざ いやしねぇ
それなら実行犯をやって警察に捕まえてもらって
刑務所の中で餓死しないですむなら
それも生き方ってもんだろ?
しかたねえだろうだろ? しょうがねえだろ?
文句があんなら
コイツラを救済するプログラムを発明しろや
そしたら俺等も他の仕事を始めんよ。
それに俺等が犯罪教唆した証拠なら無いしな
第一、ここは国際犯罪者引き渡しの法律が無い国だ
そこから実行犯に指示してる俺等を逮捕する国際法律は無い
国の偉いのからしても
俺等みたいなのが国内にいなけりゃいいんだろ。
いいじゃねえか。なあ。
それで地位と名誉を所有する偉い国の人間の
面子ってもんが立って貧困層対策が出来るんなら
俺らみたいなのの存在は必要悪ってヤツだろぉがぁ?
なあ! そうだろ おぉ?」
いいから俺様の言う事を聞け式の話術が馴染んだ話し方
これを読むだけでも、このクラスタの ”ビジネスマン”な皆様が
どういう人種かが知れる。
・・・・
上層クラスタへの脱出ではなく。
更に下層のクラスタ住人への転落なら楽
というワケで、もっと悲惨なクラスタが存在する国から
この国のマフィア・メンバー・ヘブンの方がマシと
隣接する国から移民が流れ込んでくる
その移民流入元は、どこの国にもある 3クラスタ
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被差別者 居住クラスタ
宗教や民族などが理由で差別される側となってしまった人々の居住区
不法移民居住クラスタ
事実上の難民だが、滞在国では不法移民として滞在している人々の居住区
社会的自殺者親族居住クラスタ
親族から社会的に自殺した人間が発生して
巻き添えで社会的に殺された人々の居住区
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そしてマフィア・メンバー・ヘブン・クラスタの住人が
集団ピラミッドの頂点になって移民が手下になった世界が完成
マフィア・メンバー・ヘブンが発生してしまった国の
数ヶ国では解決策や救済プログラムが必要になった
その上、同時期に数ヶ国共同のインフラ投資案件が失敗した
偉い人の面子で計画を立てた巨大インフラを建設したは、いいけど
無駄で必要と感じる人が少なく、債務が巨額になった
で、仕方なく住民税などが増税されて住民サービス省略
住民の不満が爆発するのを防ぐために
国が何を始めるかといえば、弱い国との紛争
自国が勝てる弱い隣国へ言いがかりをつけての攻撃
軍需産業が潤って、敗戦国に債務を押し付けて
住民の不満を弱い敗戦国への優越感で鬱憤晴らし
小さい紛争で、やめておけば良かったのに
軍需産業が巨大化して軍人も増えて権力を握って
戦争するのが景気刺激策みたいになっていった
そして最前線で戦う兵隊として
最底辺クラスタの人々を強制徴兵して
戦場で殺し合いをさせるのが当たり前になった
”御前等なんの価値も無いから、国のために戦って死ね”
政策を投資案件で失敗した数ヶ国が一斉に施行した
無人ドローンによる空中戦と遠隔操作ロボットによる地上戦だけで
戦争が可能なほどに軍用戦力があるくらいな国を除いて
有効な救済プログラムを実施するような金が無い国の全てが
この非人道的な貧困国民救済策を受け入れる事になり
あるレベル以下クラスタの住人は
兵隊としての適性があるか無いかの試験や訓練などは省略して
全て地上戦で戦う兵隊として紛争地帯の最前線に送られた。
いくつかのマフィアは、某国の政府に依頼されて
紛争地帯で戦闘を継続させ紛争が終結しそうになったら
再開させるための国際テロ組織を共同で作りあげた。
もちろん、マフィアの存在自体は表には出さない
戦争の最前線に行かされるってか行きたがる人間
”今、こんな状態で生きているより、戦場に行って戦う方がマシ”
緩やかな自殺志願者ってのが増えている地域ってのは
世界中を探せば、必ず。どこかにある。
そういう異常な感覚に基づいて軍需産業の調査員が
地元マフィアの横っ面を札束で叩いて火種を撒く
戦場は人間が、どれだけ本能に逆らった環境で生きていけるかの実験場だ
まず、どれだけ長時間、眠らなくても大丈夫かの実験
”毎週、月曜日の120時まで会社で仕事だけをするぞお”
という気合いと根性な体育会系に運動会の掛け声係な感じで語らせる
んで、金曜日になって、今週中に終了させる予定の作業が完了してなかったら
”金曜日の82時までに今週中の作業を終わらせるぞお”
で、時間外手当なんて戦場の兵隊にあるワケがない
いつ敵が攻撃してくるか、わからないんだから当たり前だ
兵隊訓練に長けた退役軍人が軍需産業に雇われ軍人教育
そして国際世論に批判されそうになったら
地元マフィアに結成させたテロリスト組織に
大々的に犯行表明などをさせて自分達は金だけ持ってトンズラ
いつしか、この国の全土に近い面積のマフィア・ヘブンの中に
色んな国が他国でやったら非人道的と言われるような
”実験場”を作るようになった。
・・・・
「毎日、8時間ずつで区切った3交代制で
オペレーターやるようになってから結構になるけど
今度、この会社を買った会社ってゲーム会社なのか?」
『みたいだな、通常の3交代制の通常業務以外に
ゲームの動作確認をやりゃいいって日が、あるんだからさ』
「どんな、ゲームだった?」
『おっかしなゲームだったなー
最初に司令官が画面に出て来て
敵国テロリストのリーダーを
ハッキングした偵察衛星や監視カメラを駆使して探す指示
そのリーダーと幹部が集まるアジトを探し出す画面
地上に激突して表面で爆発するんじゃ
関係無い一般人に被害が出て人道的に良くないから
地下数階にある敵幹部と、その取り巻きだけを
ピンポイントで攻撃するための
特殊ミサイルを遠隔操作して
有能な軍人であるリーダーを倒したらゲームクリア』
「うっわ、むっず。」
『わけ、わっかんねーよなー。なんだろうな。
ゲームのテスターをやるだけでいいなんて』
「でもなー、ここは、マフィア・ヘブン内にある要塞都市だからなー
うっかり外出なんて出来ないくらいの危険地帯なんだから
鬱憤晴らしの娯楽って意味も、あるんだろ
元は地球の裏側にある本社から
移設された海外子会社内の事業部なんだから」
『実はテストでも、ゲームでも無くて
本当にテロリストの幹部を遠隔攻撃で殺してたりしてな』
「ははっ、まっさか」




