南の島に住む部族の偉大な神
昔々、ある南の島に住む部族の酋長一族に、”偉大な神”が生まれた
その ”偉大な神”は世の全てが見えて聞こえていた
”偉大な神”は生まれた時から特殊な才能があった。普通の人間が、
「御前等は何も考えずに私の言う事を聞いて、その通りにして生きろ」
と言ったら、”なんだコイツは偉そうに”と反感や悪意を抱えられるか
本当にそうしたら、どうなるんだろうかという不安感を抱かせるか
もし、言った通りにする人間がいたとしても
自分で何も考えずに、その通りにして生きた結果の日常に
不満を抱えて、言う事を聞いた事を後悔して言う事を聞かなくなるものなのだが
”偉大な神”が「御前等は何も考えずに私の言う事を聞いて、その通りにして生きろ」
と言われ神の啓示を受けたかのように、その言葉の通りに生きた
そして南の島に住む部族の人々は、現人神として同じ神を讃え
神の素晴らしいを言葉を聞いて何も考えずに過ごす集団行動で一体感を感じ
世の全てが見えている ”偉大な神”を信じて
その言葉に従って生きる事が自分の人生の全てだと考えた
その何かを語る声は、科学的に分析すると先導周波数
世界史で偉大な宗教家や政治家が持っていた
”言われてみれば、その通りだ。その通りにするべきなのだ”
と聞いた人間が感じるという異常な説得力を持つ声が特殊な才能のひとつ。
そして、もうひとつの特殊な才能は
今、どういう人間が多数派なのか、どんな人間が未来に多数派になるか
どんな人間が過去に多数派だったかを見て群集心理を操作誘導できる才能だった
全てを多数決で決める掟のある南の島の部族では、
どんな人間が多数派で何に対して賛成するかで全てを決めていたので
その群集心理を操作誘導できる才能は神通力とも言えた
年月が経過し、”偉大な神”も高齢になった。
子供が何人か生まれたが、誰も世の全てが見えて聞こえていなかった
誰も ”偉大なる神”の ”偉大なる神として君臨できる才能”を受け継げなかったのだ
説得力を持つ先導音を発する声を受け継ぐ子孫も
群集心理を操作誘導できる才能を受け継ぐ子孫も生まれなかった
なので酋長一族は全員で、”偉大な神”が言ってきた言葉や
南の島に住む部族の人々に何をやらせてきたかを分析し
どういった毎日、毎月、毎年、同じ事を繰り返してきたかを分析し
”偉大な神”を讃える経典を取りまとめ
それを信じるように部族全員に語り、その通りにしない人間を島から追放した
”偉大な神”により作り上げられた南の島に住む部族の国は
永遠に、”偉大な神”の言葉だけを信じて生きる事ができた
”偉大な神”による未来への予言は
他の島にいる違う部族と関わらないで生きる方法
侵略したり征服したりしようとする島外部族に存在を知られない方法
が中心となっていたからだった。
なので、この島も、この部族も、”偉大な神”の存在も
島の外の世界では永遠に誰にも知られる事は無かった。




