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絶望 無機 君が望むもの 在る

「絶望」 5・2・28                             26


人は

世界に絶望する

あまりにも激しい移り変わり

永遠は何もなく

美しきものは

一瞬の光


ああ

僕は何も見えないのだ

愛すべきものたちのオーラが


耳をすませば

天上の音楽が鳴り響いているのに


いつも

自分自身に絶望している!


「無機」 5・3・11                             27


祈りをささげる大地もなく

心の色を映す風も吹かない

空は低く宇宙から隔絶し

青い水を湧き出す泉は

すでに枯れ果てた

閉ざされた空間は

僕に心を捨てろと迫る

機械のように働き

サプリメントを食む

灰色のナイフで

手首を裂くと

透明な血が僅かに流れた

僕は叫ぶ

「まだ完全ではない!」と・・・・・・


「君が望むもの」 5・3・11                         28


君が痩せてほしいと言うのなら

僕は絶食しよう

君が「愛している?」と訊けば

僕は舌が乾くまで「愛している」と言おう

君が「幸せ?」と訊けば

僕は「もう今すぐ死んでもいい」と答えよう

今日

もし

世界が終わるとしたら

二人で夕焼けを見よう

オレンジの光を浴びて

君といること

それは

おそらく

永遠なのだから


「在る」 5・3・12                             29


天に一人

地に一人

在る

存在する


声なき声に耳をすます

光奪われし者に光を

世界の闇の片隅に

閉じ込められた者達


ああ

僕らは

歴史の傍観者なのか


死にゆく者

滅びゆく

壊れゆく者

狂える者

生の中に死が満たされている者


何故

僕らが存在し、彼らが存在する


何故

何故



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