世界 夕食 誕生日に死を想う
「世界」 3・9・29 2
私の国では
人の命は5000円
15000円の借金のため、人間が3人死んだ
でも
世界では、もっと安く人の命が買える
いったい
いつから
そもそも
世界は
歴史は
こんなもので
人は知らん振りしているだけ
だって
それが
生き延びる手だてなのだから
「夕食」 3・9・29 3
夕食時
突然ミサイルが飛んできて
爆発し家族が死んだ
こんな場面が現実にある
転職に失敗しただけで
数日間
頭が真っ白になってしまった僕が
こんな形で家族を失うと
生きていけるだろうか
幸いにして僕の台所には
今のところ
ミサイルは飛んでこないけど
砂漠の国では
これが現実なのだ
「誕生日に死を想う」 3・10・1 4
僕らはいつ死ぬのだろう?
生きていることは死ぬため
死ぬために生きている
殺されたり
交通事故で死んだり
癌に蝕まれて死んだりすることは
寿命じゃないの?
もっと生きられるはずなのに
死んでしまうのは
いけないこと?
2歳の子どもがボートで事故死した
何もわからずに
溺れ死んだ子は
どうして生まれてきたのだろう?
生後1週間で死んでしまった赤ちゃんは
何を成し遂げたのだろう?
僕らのまわりには
不条理な死であふれている
僕らは運命を選ぶことはできないのか
運命が僕らを選ぶ?
神が決めたこと?