level.69 “どこーしゅう” が あらはれた!!
【迷いのまの森】・第二層――
土属性〈まのもの〉担当警備区域……。
「ぎゃあああああああ」
「どどど、どうしたのですか《猫男》っ! あなたの大きくて固そうなお尻に、一体なにが?」
武器やら恥やら外聞やら、一切をかなぐり捨てて、
列の先頭を歩く筋骨隆々のキンニク大男が
ぎゃんぎゃん跳ね回りますな。
「お、レア種の〈マのモノ〉だな。滅多に見かけることはないが、運よく見つけて倒すことができれば手にする経験値は『超』莫大だ。〈ニンゲン〉は競ってコイツを狩りにくる」
「ぎゃん! いたっちいたっち!」
おりんちゃんがしゃがみ込んで不思議そうに、
忙しく跳ね回る《猫男》の大きくて堅そうなお尻を
まじまじと間近で眺めます。
「珍しい……まったく逃げる気配がない。私でも、これほどジックリ“ヤツ”の姿を拝んだことはない。よほど好かれているようだな《猫男》」
「ぎゃんぎゃん! ぎゃーん! いたっちいたっち!」
がっぷり食らいつく、その『れあ』種の〈まのもの〉、
まるで親の仇のように《猫男》の大きくて堅そうなお尻に
噛り付いて離れません。
あとで『うぃき』にて確認したところ、
その名を《窮鼠》と申しまして、
ねこを好んで噛むようです。
じゃあ親友は、狐ではなく、ねこだったのかっ!
「痛ったあああ! マジでェ、痛ったああああ!」
またも『えすけーぷ中』だった、地味なうちのねこ娘。
こちらは正真正銘のねこ。
このたびの『狐の花嫁いべんと』で開眼した、
発動すれば誰にも気づかれない“ある意味最強”の特殊技能も、
この《窮鼠》だけは見破る仕様となっております。
「ぽ、ぽちさま……アタイの扱いが酷過ぎやしませんか……? アタッ、もうやめてッ! アタイの存在感はゼロなの、だからゼロゼロッ! 何度も言ってるのにイタタタタッ!」




