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悪代官サマ と ユカイな仲マたち  作者: 中田 春
【 迷いのマの森 】 編
70/82

level.69 “どこーしゅう” が あらはれた!!


 【迷いのまの森】・第二層――

 土属性〈まのもの〉担当警備区域……。



「ぎゃあああああああ」

「どどど、どうしたのですか《猫男(どらのすけ)》っ! あなたの大きくて固そうなお尻に、一体なにが?」



 武器やら恥やら外聞やら、一切をかなぐり捨てて、

 列の先頭を歩く筋骨隆々のキンニク大男が

 ぎゃんぎゃん跳ね回りますな。



「お、レア種の〈マのモノ〉だな。滅多に見かけることはないが、運よく見つけて倒すことができれば手にする経験値は『超』莫大だ。〈ニンゲン〉は競ってコイツを狩りにくる」

「ぎゃん! いたっちいたっち!」



 おりんちゃんがしゃがみ込んで不思議そうに、

 忙しく跳ね回る《猫男》の大きくて堅そうなお尻を

 まじまじと間近で眺めます。



「珍しい……まったく逃げる気配がない。私でも、これほどジックリ“ヤツ”の姿を拝んだことはない。よほど好かれているようだな《猫男》」

「ぎゃんぎゃん! ぎゃーん! いたっちいたっち!」



 がっぷり食らいつく、その『れあ』種の〈まのもの〉、

 まるで親の仇のように《猫男(どらのすけ)》の大きくて堅そうなお尻に

 噛り付いて離れません。

 あとで『うぃき』にて確認したところ、

 その名を《窮鼠(きゃっとかじる)》と申しまして、

 ねこを好んで噛むようです。



 じゃあ親友は、狐ではなく、ねこだったのかっ!





「痛ったあああ! マジでェ、痛ったああああ!」





 またも『えすけーぷ中』だった、地味なうちのねこ娘。


 こちらは正真正銘のねこ。

 このたびの『狐の花嫁いべんと』で開眼した、

 発動すれば誰にも気づかれない“ある意味最強”の特殊技能も、

 この《窮鼠(きゃっとかじる)》だけは見破る仕様となっております。





「ぽ、ぽちさま……アタイの扱いが酷過ぎやしませんか……? アタッ、もうやめてッ! アタイの存在感はゼロなの、だからゼロゼロッ! 何度も言ってるのにイタタタタッ!」





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