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悪代官サマ と ユカイな仲マたち  作者: 中田 春
【 迷いのマの森 】 編
50/82

level.49 すにーきんぐ みっしょん.ファイッ!!!!!!!!!!


「くそう。皆でオイラをバカにしやがって。字が書けないからってなんだ」


 

 そう呟いて、道端の石をポコリ。

 ふてくされております

 あの“エース候補生”完全に ふてくされておりますぞッ。

 どうやら学力がないことを理由に門前払いされたようで

 “ぐう”の()も出ない様子……。



「ぐう」



 あ、出ました。たった今“ぐう”が出ました。

 相変わらず、口だけは達者です。



「これからどうすればいいんだ……字が読めないし、書けないオイラは、履歴書を書いて郵送することも出来ないぞ。やっぱり先生の『絶対合格☆夏の集中講座』を受けておくべきだった……あの頃には、もう戻れないのか」



 お先真っ暗ですな。

 これからの人生の方が、彼にとって何倍も長いにも関わらず、

 向けられる視線の先は、やはり一寸先の暗闇。



「帰ろうかな。【ふもとの村】に」


 それもよいでしょう。


「でも少しだけ、がんばろうかな」


 それもよいでしょう。時には攻略ページを見ず、倒されて【宿屋】に戻されたとしても、手探り状態で前進することも必要でございます。



    あなたにとって、今がその正念場。



「そこな〈ニンゲン〉、こっちを向け」


 そういえば、“あなた”もでしたね。


「な、なんだ! そこの……その……すごく、とっても綺麗なお姉さん。このオイラに用なのか?」



  おりんちゃん。



「この私と、結婚を前提にお付き合いしてくれないか?」

「なんだって……このオイラと、お姉さんが! ウソだろッ」

「よく聞こえなかったか。ではもう一度、改めてお前に言おうか。この私と、結婚を前提に」




    あなたにも私は、どうしても伝えたいことがあります。




 

 ただこれだけは、メモ帳にサラサラッと書き留めて渡すワケにはいきません。

 履歴書で分かることもあれば、口頭でしか伝わらないこともあり、

 誰かの物言わぬ背中が教えてくれることも。

 そして時期、……無言も、これもまた表現にございます。



 意思を伝える手段の、なんと多彩なこと。

 世界の数だけ、それは存在するのでございましょう。



「こんなお姉さんとだったらモゴモゴ……でもオイラは今……その収入が」

「費用のことは我々にお任せを。我が社の『ウエディングプランナー・迷い』が、すべて解決いたします」

「そうそう、やっぱり大事なのは、おカネじゃなくて、タイミングですよねー! 今なら無料キャンペーン中でーす」



 その背中、我らが押し切りますぞ。

 〈マのモノ〉は、がんばるモノが大好きです。





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