level.49 すにーきんぐ みっしょん.ファイッ!!!!!!!!!!
「くそう。皆でオイラをバカにしやがって。字が書けないからってなんだ」
そう呟いて、道端の石をポコリ。
ふてくされております
あの“エース候補生”完全に ふてくされておりますぞッ。
どうやら学力がないことを理由に門前払いされたようで
“ぐう”の音も出ない様子……。
「ぐう」
あ、出ました。たった今“ぐう”が出ました。
相変わらず、口だけは達者です。
「これからどうすればいいんだ……字が読めないし、書けないオイラは、履歴書を書いて郵送することも出来ないぞ。やっぱり先生の『絶対合格☆夏の集中講座』を受けておくべきだった……あの頃には、もう戻れないのか」
お先真っ暗ですな。
これからの人生の方が、彼にとって何倍も長いにも関わらず、
向けられる視線の先は、やはり一寸先の暗闇。
「帰ろうかな。【ふもとの村】に」
それもよいでしょう。
「でも少しだけ、がんばろうかな」
それもよいでしょう。時には攻略ページを見ず、倒されて【宿屋】に戻されたとしても、手探り状態で前進することも必要でございます。
あなたにとって、今がその正念場。
「そこな〈ニンゲン〉、こっちを向け」
そういえば、“あなた”もでしたね。
「な、なんだ! そこの……その……すごく、とっても綺麗なお姉さん。このオイラに用なのか?」
おりんちゃん。
「この私と、結婚を前提にお付き合いしてくれないか?」
「なんだって……このオイラと、お姉さんが! ウソだろッ」
「よく聞こえなかったか。ではもう一度、改めてお前に言おうか。この私と、結婚を前提に」
あなたにも私は、どうしても伝えたいことがあります。
ただこれだけは、メモ帳にサラサラッと書き留めて渡すワケにはいきません。
履歴書で分かることもあれば、口頭でしか伝わらないこともあり、
誰かの物言わぬ背中が教えてくれることも。
そして時期、……無言も、これもまた表現にございます。
意思を伝える手段の、なんと多彩なこと。
世界の数だけ、それは存在するのでございましょう。
「こんなお姉さんとだったらモゴモゴ……でもオイラは今……その収入が」
「費用のことは我々にお任せを。我が社の『ウエディングプランナー・迷い』が、すべて解決いたします」
「そうそう、やっぱり大事なのは、おカネじゃなくて、タイミングですよねー! 今なら無料キャンペーン中でーす」
その背中、我らが押し切りますぞ。
〈マのモノ〉は、がんばるモノが大好きです。




