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悪代官サマ と ユカイな仲マたち  作者: 中田 春
【 迷いのマの森 】 編
49/82

level.48 すにーきんぐ みっしょん.フォーーーッ!!!!!!!!!!



「《猫男(どらのすけ)》……母上は“こんなモノ”を相手にずっと戦っていたのだな……」

「はい。おりん様がここにおられることが、なによりの証明でございます」

「私は、その意思を継げるのだろうか。【迷いのマの森】支店を守っていくことが、こんな私にできるのか……とてもそうは思えない」

「やってもらわねば困ります。そこに暮らす我らのためにも。さあ離れましょう、おりん様。ここに居てもムダばかり。それどころかマイナス要素が満載です」



 と、我々がその場を去ろうとした刹那―― 

 激しく言い争う〈ニンゲン〉が大要塞の前に急きょ出現。

 どうやら避けられない“強制イベント”のようです。




「どうしてダメなんだ、オイラは“あの先生”の弟子なんだ! 討伐隊に入る資格は充分にあるぞッ」




 あそこで衛兵と取っ組み合う、

 あの“田舎クサイ若者”は、いつかどこかで見た覚えが……?



「何度言っても分からないボウヤだ。よく見ろ、この“求人票”の『必要な資格・スキル』欄に、レベルが四十より上――と、明確に記載しているだろう。お前は字も読めないのか」

「なんだとバカにしたな! オイラが生まれた村は【ふもとの村】だッ!」

「はあ? どこの“ふもと”だ?」



 確かに。

 口頭で伝えても分かりにくい気がします。

 私のようにメモ帳で、サラサラッと記載して渡すのがベストでは?



「あの〈かつての光のモノ〉をたくさん輩出している村の、【アンゾルゴンのア大灯台】から徒歩で十五分の場所にある【ふもとの村】なんだッ! ここまで言わないと分からないのか! この分からず屋め」

「そんな田舎は知らん。とにかく、履歴書を書いて郵送してから応募に来い。それからだ」

「くっ、覚えてろよッ」



 田舎クサイ若者は、そう吐き捨てると脱兎のごとく走り去りますな。

 私の敏感な鼻センサーが、ついさっき“ザコ(しゅう)”を嗅ぎつけました。

 あれからまったく成長を感じさせません。



「ポチサマ、あの〈ニンゲン〉って【アンゾルゴンのア大灯台】で見た……?」

「ええ。間違いないでしょう」

「誰だ? ポチ殿が知っている〈ニンゲン〉なのか?」


 あっ。


「なんだ、どうしたのだポチ殿。この私の顔をジーッと見て」

「今回の“お相手”は、あの純朴そうなヤツにしましょう」

「な……な、なんと私の“お相手”はッ! あんな田舎クサくてザコ臭のする〈ニンゲン〉にすると、あなたはその口で言うのか! ――ああ。実は私も同じことを思っていた。てっとり早くていい。この“面倒な儀式”を終えて、急いで我々は支店に戻る必要があるからな」



 おりんちゃんの澄んだ瞳が

 その一言をポロッと口走った瞬間、妖しく光りました。



「アイツはダマしやすそうだ」




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