今日の妖怪-現代妖怪考
不快な状況を表現するために汚いものが喩えで登場します。不快な思いをされたらすいません。
最初に謝っておきます。森田健作さん、U字工事さんごめんなさい。
後、もう一人いますがそれは本文を見て下さい。
こんばんわ
今日から始まります、SKN放送局の新番組「今日の妖怪」。
わたくし、諸角大三郎がお伝え致します。
「今日の妖怪」はその日に出没した妖怪の目撃談を元に、我が局の妖怪鑑定スタッフが厳正なる審査を行った上、間違いなく妖怪だと判断したものをニュース形式でお伝えする番組です。
栄えある第1回目は特別に、3人の、失礼しました、3匹の妖怪をお送り致します。
それでは早速参りましょう。
1匹目は・・・
「 妖怪! 」 「 モクモク! 」
目撃場所は、関東南東部の半島の県。知事が元俳優。剣道着を付け竹刀を振り「ウリャー!」と言っていた人です。
目撃者は、「ウリャー!」知事と同じ県にお住まいの50代主婦。こちらのほうが妖怪ではないかと思われる顔の方です。
目撃談によりますと、姿形は20代の格好をした30~40代の男性。顔は浅黒くサーファーのようだったとのことです。目撃者はその時県名と同じ名前の駅で電車の発車を待っていたところ、その男性が携帯電話で話しながら車内に入って来た。突然、カチリという音をたて、口に白くて細い草を巻いた物をくわえ、それに突然火が点いた。その後、口から煙を吐き、たちまち車内は白い煙と異臭で充満した。「周りにいた人に、これほどの不快感を与える所業はとても人間のする事ではない」と思ったそうです。妖怪はその後も延々と携帯電話で話し続けていたそうです、また、その話を偶然聞いていた妖怪、失礼、妖怪のような顔をした主婦は、コリン星から来たと言っていたアイドルの出身地コリン星に向かうように聞こえたということです。
鑑定士の一人、蜜柑とお茶あるいはウナギパイで有名な某県の妖怪大学、”名前は匿名でお願い”の名誉教授はこうコメントしています。
<司会者がコメントを読み上げる>
「これは、妖怪モクモクに相違ありません。もう絶滅したと思われていたのでかなり貴重な証言です。それより、携帯電話を使えるとは、妖怪も時代の流れに順応し人に紛れて生きている証拠です。」
伴野教授、あっ!しまった! 匿名だった!・・・・・・・コメントありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・
では気を取り直して、
番組では目撃証言から、具体的な潜伏場所が絞られているため、引き続きモクモクの追跡調査を行って行く方針です。
続いて、
2匹目は・・・
「 妖怪!」 「 ニンニク男! 」
目撃場所は、関東北部の餃子の町を中心とした、南東の「イバラキ」をライバル視したお笑いユニットがいる県です。
目撃者は、そのウンチコッチと同じ県にお住まいの30代男性。顔は普通の方です。
目撃談によりますと、既に有名になっている餃子の生産量が他県に奪われた都市と同じ名前の駅で、早朝の始発電車に乗ったところ、その車内は強烈なニンニク臭で充満していた。そこには短髪で大柄な赤ら顔の50代男性がいて顔はマスクで半分隠れていた。その男性が異臭の元で、「まるでニンニク臭いウンチがあるようだ」と話していました。そして、「これほどの異臭を放つニンニクを食べるこの男はとても人間とは思えなかった」と証言しています。余談ですが、この目撃者は蓄膿症ということで、「普通の人なら死ぬかもしれない、後から乗車してきた人のことを思うと居ても立ってもいられなかった」とも話していました。
それでは、コメントは・・・・・
妖怪鑑定スタッフとたくさんいるように思わせたが本当は一人しかいない、バカずらの伴野教授からです。
「これは、妖怪ニンニク男に相違ありません。」
え~と、これだけですか。
それでは最後の・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
と、ここで、突然ですが”名前は匿名でお願い”の名誉教授からクレームが入りましたので、急遽番組を終了させて頂きます。
それでは告知です。
<テロップが流れる>
---当番組では妖怪の目撃情報をお待ちしています。---
<テロップが変わる>
---また、妖怪の住所氏名等の具体的な情報がお判りの方はこちらまで。 ---
---わたくしの兄が企画した姉妹番組”妖怪ハンター”で取り上げさせて頂きます。---
では、番組の最後に、バカずらのバカノ教授から妖怪に遭遇したときのアドバイスです。
<画面が本当にバカずらのおやじに変わる>
「妖怪は人として、世の中に紛れ込んでいます。
本人も妖怪だと自覚していない場合がほとんどです。
この場合は、その親かそのまた親も妖怪でしょう。
そうでない場合もあります。
これは憑り付かれているパターンですが。
なんかおかしいと思っても、自分ではどうにもできないのです。
また、素人では妖怪を見極められません。
しかし、一つ見極めのポイントをお教えしましょう。
それは、妖怪は周りの者を不快にさせます。
本来は人と相容れないモノですが、住処を奪われた妖怪は行き場所がないのです。
長年、妖怪を研究してきましたが、なかなか対処方法が見つかりませんでした。
しかし、私はこの間やっと見つけたのです。
妖怪ハンターが見つかったのです!
詳しいことは番組をご覧ください。
私が監修をしております”妖怪ハンター”を見て頂きたい。
そして、決して妖怪ハンターの真似はしないで下さい。
素人がやると妖怪が鬼に変貌し殺されてしまいますから。
よく聞くでしょう。
電車内で妖怪を注意したら殺されたって話を。
相手は人の皮を被った妖怪なんですから。」
<画面が元に戻る>
それではまた、明日をお楽しみに。
(これ毎日やるほどネタがないでしょう)
・・・・番組終了後。
伴野教授から、またクレームがきています。
「なんで顔にモザイクを入れないんだよ!!!」
三人の妖怪(途中で二人に変更しました)は私がほんとうにであった体験談です。ニンニク男は吐きそうなくらいすごかったです。(場所はニンニクなので餃子の町にしましたが)。三人目は「妖怪クチャクチャ」です。ガムを凄まじく汚らしく噛む中年男です。三人に共通していえることは、「こいつ本当ににんげんかな?」と思ったことが原案です。




