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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
AId、出現…… ——抗え、純白のノエル
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「「サブロー、おめでとー!」」


 夜のニュースに、ホーリーチェリーが映し出されていた。

 

2年前、世界の首都、大世界の人工島(アイランドオブピース)に突如出現した8メートルもの巨木。


 去年も一昨年も開花はせず、今年も咲かずに冬になったけれど、神聖なそのたたずまいは大世界の人工島(アイランドオブピース)のシンボルとなっていて、夜の天気予報に必ず映っている。


 テレビ画面の右上には今の時刻、19:19分。


 テレビ横のホロカレンダーには、


 1日


 小さく、そう浮かび上がっていた。



 明日はクリスマス。

 サブローの誕生日。


「ごめんね~、明日夜勤だから、今日になっちゃって」


「いいよ、二十歳にもなって当日じゃなきゃとか嫌だとか無いし、それに仁花にかとハジメの方がめでたいよ。年明け早々、IOPに赴任なんて」


「お正月、一緒に過ごせなくてごめんね」


「いいっていいって。それより、今までありがとう。仁花にかとハジメのおかげで二十歳になれた。もう、一人で大丈夫だから」


「な!やめなさいよそんなこと言うの。花見には遊びに来なさいよ、絶対。それに来年の誕生日は一緒に過ごすわよ!」


「わかってるって」


 四畳半と六畳のこのアパートで、アタシは幸せだった。


 サブローを守るために、必死で働いたし、ハジメを支えてきた。


 サブローが二十歳になったことが嬉しかった。








◯◯◯おまけトーク◯◯◯


「はい、イチゴ味」


「ん、ありがと」


「シュウジ、好きでしょ。アタシからの誕生日プレゼント。アタシはノーマル、母はアーモンド。で、シュウジはイチゴだ」


「ん。(余るからね、イチゴが)」


「なんと、今年は2箱あります」


「ん。(まぁ今は本当に好きだけど)」


「あ、母は焼きそばパン作るって言ってたよ!」


「ン!やったぜ!!!ケーキもあるんでしょうね」


「ふっふっふ、……たぶんね!」





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