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生命とAIの混血。人類の偉勲。
Artificial Intelligence of distress《廃哀の人口知能》
=AId
繰り返される戦争、破壊、汚染、様々な争い……。
はるか昔、この惑星では人間以外の生き物は滅んだ。
その一方で、人類は滅びに抵抗した。
科学の爆発的な進歩と発展。
人類は生命をも造り出すことに成功した。
猫、鳥、虫、クジラ……植物でさえも。
人類を人工化することはもちろん禁忌とされた。
でも、それは、歪んだ権力者の手に依って、実現されてしまう。
人工授精による、人工と人類のハーフ。
灰色の髪と、灰色の瞳。
サブローは死ぬことが出来ないかもしれない。
AIdは、人の管理がなければ、元の姿を維持することができない。
環境を学び、最適化を繰り返しながら、存在し続ける。
環境によって、AIdはAIdではないものになるのだ。
◯◯◯おまけトーク◯◯◯
「あなたがシュウジ君の、お姉さんですか?」
「そうだけど」
「…………」
「(こんな地味なのが、って顔。ま、いつものことだけど」
「あの、これ渡して貰えます?」
「……えぇー……と、ゴメンね、そういうの断ることにしてるんだ。それ、クリスマスプレゼントでしょ?直接なら、もしかして喜ぶかもッ」
「……!」
「いや、ゴメ……あの……」
「姉!帰ろうよっ」
「……!?シュウジ!?アンタ部活は?」
「あっあるかも。あ!あっちでショーコさん呼んでたよ」
「えっあぁうん。……ごめんね!!!」
「行こう!」
「ちょっ!シュウジ…………いいの!?」
「何が?」
「何がって……」
「わかるよ、……僕は、どんなコかは」




