691
「「リバティ・ストーム!!レーザー!!!」」
白い蕾がパンッと弾けて星屑みたいな水流が舞う。
落ちる水流の中を、リバティは上手く泳げてると思う!!
「姉!!もう一個落ちてくる!!」
「オッーケー……——っ!!!」
「「ストームレーザー!!!」」
白い椿が……
「「ストームレーザー!!!!!」」
水素に還る——……
「姉っ!!!」
ビタンッ
という衝撃に襲われて、ビチビチと魚が跳ねるみたいな音と衝撃が通信機からしていた——……
「大丈夫!?」
「ア、アンタも降りて大丈夫なの?」
弟に体勢を直されて、アタシはモニターの中の世界が反転してることに気づいた。
重量が強化されてるから、水平を保てるけど……
「底に、着いたみたいだよ」
「ミカ君!!!シュウジ君!!!」
「大丈夫そうです」
滝みたいに水が落ちてくる合間に、小さく空が見えた。
「シュウジ、変形しとこ」
「あ、そっか」
真っ黒な洞窟……——みたいな空間に、座り込んだアタシは空を見た。
水溜りみたいな光に、泡と空が反射していた。
赤と緑が、季節を追いかけるように落ちてくる。
「……綺麗だね」
言葉の先に、アタシは涙を見せないように、ただ、頷いてみせた。
冬の色が、降ってくる……薄明光線みたいに。




