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少し時間が経った新米の、温かさが今もおいしいのは寄り添ってくれる誰かがいるからかもしれない。
「ミカ君、おかわりをお願いできますか?」
「ま、いーけど……」
サブローの白いご飯どんぶりに、つやつやのお米をこぺこぺとよそってやる。
「ミーカー!!ポテサラ足りないぃぃぃ!!」
「いつも自分でやってるじゃん!」
「だってェ……楓ちゃんとウサ太郎が乗っかってるんだモン⭐︎⭐︎⭐︎」
狡っ!!にゃんことうさちゃん全部乗せなんてズル過ぎるよ……でもはい、猫は正義ですよね……
「ほっしーちゃん、私も何かやらせて?」
リディア……!!(ほわ……)
かわい……じゃなくて助かるぅ!!!
不定期に開かれる、誰が言い出したのかわからない四畳半と六畳の黄昏の夕餉は、ちゃぶ台三つで満員御礼だけど、いつの間にか施されたicomで、みんな思い思いのミニテーブルを出していた!
「ほっしー、Firstのミーティングルームは変わらず居心地がいいな。麦茶は我が配ってやろう」
いやだからさ、組織の部屋じゃなくて、ここ我が家なんだよね、ジュン。助かるけどさ!!
「姉ー……ピザとろ」
今から!?宗ちゃん電話してるね?めーっちゃスムーズに。米尽きて来たからいいけどさ!!
「もー!みんな詰めてっ!今から来る人もいるんだからねっっ」
アタシは炊飯器のスイッチをONにした。




