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スターノエルの水色の機体が、島を見つめていた。
「ミカ君大丈夫か!?」
「大丈夫!!!」
ハイドロレイダーにワープインしたアタシは、急激に巨大化したホーリーチェリーを……穏やかな気持ちで見つめた。
「ごめん、シュウジ。授業中だったでしょ?」
「大丈夫!苦手な授業だったし」
「美術!?」
「そっ!!!」
なんだアレ……——急に巨大化したホーリーチェリーの枝に、鶯が止まってる!!!
ウグイスと言えば春じゃないのっ???
「これ試したかったしさっ!!」
弟の手のひらから、光るカードがホーリーチェリーの枝を折った!!!
「ちょっ!こっちくる!!」
バリアを展開するけど、サブローの過去の悲しみがここに在り続けようと悲しみが伝播わるみたいに軋んだ——
「どんなに離れていても」
それを誰に伝えていたのか……
「俺はひとりじゃない」
アタシはわかった気がした。
「全部が……未来の糧だ!!!」
シュウジは、きっと初めからわかってたんだと思う。
「スターライク…………」
(身を裂くような……)
「ダイヤモンドォ!!!!!!!」
(乗り越える力!!!)
「フリーーーーーーーーーーーーズ!!!!!!!!!!」
全部が一気に白に染まる!!!!!!
「みて、実華……」
結晶が、光を放つ——
いくつもの小さな、花束みたいに……




