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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
帰り花……——カミング、ノベンバー
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「ミカ君、こっちきて、こっち!」


 こんな風に呼ばれることも何度もった。


 というか、基本的にサブローは気楽。特別ビンテージなマフラーは、乾くのに少し時間がかかるから首は寒いけど、久しぶりにサブローの楽しそうな様子に安心したからOK。乾かす時間も、風を感じる。


HyLA(ハイラ)が保管してた真珠のこと、覚えてる?」


東京大渓谷トーキョーキャニオンでみつけたやつ?」


 サブローは、寒さなんて感じてないかもしれないけれど。


 アタシは何度となくそう思うことがった。


「真珠の作り方ってさ、からにこもった柔らかい部分を、()()()傷つけるんだ」


 知ってる。傷を守る反応が起こって、美しい真珠が生まれる。緑の島の木々の水滴が、真珠みたいに輝いたのが見えた。


 サブローは、大丈夫だろうか……


「ミカ君、心配してる?」


 心を読まれて、アタシはイヤリングに触れる。


 そうちゃんとサブローが、一緒に作ってくれたAId検出装置(イヤリング)……


「父のたわむれなんだ。全部。……実験的なね」


 これを、アタシはかなければいけない。


 ……違う、きたいと思った。


 サブローのサングラスに、空が反射してる。綺麗な空が。


「現代の禁忌はさ……時を遡ること、そして……」


人間ヒトのAI化……」


 言葉に出した瞬間、やけに空気がしんとした——……アタシはサブローにもらったいくつかの言葉を、思い出したりした。


「アタシは、サブローは愛されてたと思う」


 イヤリングがさわぐ理由。


 ——サブローの(グレーアイズ)


 サブローはAIだ。はじめからずっと

□□□昔のエピソードのセルフオマージュです

人が変わっても、歴史は色をよくしながら繰り返すのかなと

(同じことは起こっても、ちょっとずつ良くなってるというか…)


サブロー、愛されてないんじゃないの…(はらはら)

という気持ちと、

愛されててほしいという二つの気持ちがあります□□□


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