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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
帰り花……——カミング、ノベンバー
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「「一、ニ、サブローッ!!!」」


「おかえり、寒かった?」


 学校で褒められた日、……信号で人を助けた日、人に優しさを贈った日、仁花にかはなぜかそれを知っているかのように、いつも元気な笑顔をくれた。


「寒くなかったよ」


「そっか!いつもお疲れさまっ!!!」


 鴨居かもいのフックに掛けた白いマフラーは、今ミカ君がしている。


「絶景だねぇ」


 光を放つ窓から見る景色は、空のあおと深い海が混ざって、どこまでも行けそうだ。


「ミカ君、そのマフラーさ、エアボートみたいにべるんだよ」


「そうなの?」


「あの島まで行ってみない?」


 ああいう緑の島に、いろんなものが埋まってる。美しい植物の営みも、忘れたい遺産おもいでも。


「いいよ」


 俺の覚悟が伝わったのか、ミカ君はリュックを背負い直してくれた。


「一緒に、桜を見に行ってくれる?」


「あるんだ、あの島にも」


「たぶんね。あ、マフラーは低いところじゃないと使えないから、また降りるけど大丈夫?」


「?全然平気だけど。……あそっか、最初アタシ、走れなかったもんね」


「あ、ごめん。ついね、つい。古いマフラーなんだ」


「大丈夫だよ」


 下りのほうが脹脛ふくらはぎが痛む。でも君は鳥みたいに軽やかに道を進んでいく。


 水に浮かべたマフラーは、君の楽しそうな笑顔を急スピードで島へと運んだ。


⭐︎⭐︎⭐︎

寒くなってきて風邪ぎみかもな最近。

読み手さんは大丈夫ですか、汗


どんな体調のときも、

綺麗な景色を表現する時間をつくりたいが

少し矜恃?こだわりたいこと。

(時には絶景うらやましっ⭐︎と思いながら書いたりもしますけど…⭐︎)


初冬の思いやりに幸あれ⭐︎⭐︎⭐︎

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