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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
偽りの秋桜……——可視懐え、祝宴の空
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「っっっくりした……!!!」


 アタシは跳ねる心臓を押さえて、UFO、もといHyLA(ハイラ)の円盤を駆る、母の姿を見つめた。


「ニャアー……」


 後部座席から、かえでが現れる。座席ではシュウジがすやすやと寝ていた。


「たまには出かけようよ。家族で」


 母はたのしそうに、操縦シートから真っ直ぐ前を見つめている。


 ハイドロレイダーに乗るようになってから、そういえばアタシたちは家族で出かける時間を持っていなかったことを思い出す。

 いや、3年前の大世界の人工島(アイランドオブピース)消失以降、無かったかもしれない。


 アタシたち家族は、「日常」を過ごすことに精一杯だった。


 家族との最後の時間を少しでも忘れないように。


 終わりの日まで、家族でいつも通りの毎日を過ごす。


 それがアタシたちの暗黙の約束だった。


 でもアタシは窓の外の景色を見ながら、小さい頃、母とシュウジと三人で、テーマパークリゾートに泊まりに行ったことを思い出した。


 一日中はしゃいで、くたくたになって。


 山登りに行ったことも思い出す。


 シュウジはまだ小さかったのに、一番に登って行って、アタシは岩場で転んで大変だったっけ。


 でも、頂上で見た景色と、山頂のソフトクリームが、本当においしかった。


「……どこに行くの?」


「うーん、……綺麗なトコロ、かな」

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