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「でさァ、アタシは公立に行くんだと思ってたわけ。小学校楽しかったし、色々なことが、本当に有り難かった。離れることが別離とは思ってないけど、不安で一杯でさ」
「後悔してるわけ?ほっしーは」
何を話せばいいのか分からなかった。
「結果的に……してない。大変だし、アタシに出来ることなんてあるのかって結構すぐ思うし、課題も見つかってなくてさ。課題っていうか、目標っていうか……てかどう見える?マックスは。Hylubに入った仲間のこと」
「……楽しそう、なんじゃない?変わったよね」
「あぁ……そうなのかも」
だから今の悩みや不安や持ちきれないもやもやを、つらつらと話してみる。
「なんか結局自分で一杯で、気づかなかったけどそうなのかも」
マックスは、みんなのことを見れていたのかもしれなかった。
そして漠然と、シュウジも宗ちゃんも、マックスのことをちゃんと分かっているのかもと思った。
「喉乾かない?俺の分のコーラ、飲んでいいけど」
「や、大丈夫。てかとりとめのナイ悩み相談みたいになっちゃってごめん。ほんとなんか、必要なものとかある?」
分かってないことが申し訳ないけど、訊くしかないと思った。
「じゃあ付き合ってよ」
「……なんでよ」
たぶんそうじゃない。アタシは気づいた。




