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衝撃を感じて受け身を取る。
「ジュン君、ありが……!!!」
「大事ない。痛いなら言う」
僕の代わりに背中から血を流すジュン君は、後ろ手で水素針を振るった。
虹色の光の中に、黒いアサガオの蔓が爆ぜる。
「ライさん!何やってんすか!!!」
リイヤ君とライさんが揉めていた。
「シュウジ!ジュン!!アタシ一人じゃ無理っ!!!」
サブローさんが毛布を抱えながら必死に蔓を凍らせている!!!
「キュロス!犬を貸せ!!戦え!!!」
「ポメ吉、何かされたら噛むんだぞ!!」
「何もしねぇ!!!痛ぇっ!!!」
「リイヤ君!ポメたろうだよ!!」
「俺が飼うんだ!ポメ吉にする!!」
「そうなんだ!ならいいよ!!!」
「今それいいでしょ!アンタたち!!!」
急いで姉のところに駆けつける!!
「リイヤ!援護だ!」
「おうよっ!!」
蔓が僕たちの頭上で、塵になっていく……——
「「「薄明の光が、白炎となる………」」」
落ちつけ……
「俺の」
「我の」
「私の」
力なんてさ……
「「「力を光に変えて」」」
出来ないこともきっとある!だけど!!
「「「降り注げ!!!」」」
思い込め!!
「「「ディストレス!!!」」」
僕ならいける筈
「「「バーキング!!!」」」
絶対なんか頑張った!!!
「「「アロー!!!!!」」」
だから大丈夫!!!




