561
巨大なアオウミガメが、HyLA本部のプライベートビーチに押し寄せて来ていた。
この間退けたのに……!!!
そんな心の叫びは届くことなく、彼らは群れを成して行進を続ける。
やっても、尽くしても、終わらない日々——……。
それでも、やるしかないって思う!!
「ほっしーちゃん!!援護する!!!」
「分かった!」
すっかり回復したリディアは、人型のフィンヨンの水素針から真っ白な熱放射光を放ち、アオウミガメの侵攻を阻んでいた。
「リディアさん!それっ!ルミナスガッシュって名前にしませんか!?」
「えっ!?いいよ!!!」
ちょっ!シュウジ今それどころじゃない!!!
キリが無い!!!けどアオウミガメの装甲はエクセキュートブレードで容易に割ることが出来た!
彼らが狙っているのは明らかに本部!!
ここで進行を食い止めなければ、機関へのダメージは相当なものになる!!!
「ミカァ!!!」
コランダム改のプリズムみたいな光が、甲羅を塵にしていく!
「ナノゲイルドロップ!!!」
ナノゲイルレイダーの旋風が、侵攻を押し戻していく!!!
「皆んな!あと20秒!!耐えてほしい!!!」
本部の巨大な砲塔が競り上がっていく!!
「姉、すまん。」
悪意を切り捨てながら、弟が呟いた。




