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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
魂のフォーギヴン……——憧憬ラテラルスケッチ
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「……激混げきこみ——」


 アタシは思わずつぶやいた。


 ミュージアムに続くイチョウ並木の、緑の心地は凄く良かった。


 こんなに素敵なところ、ラボの近くにあったんだ……。


 そう思って、いい気分だった。


 ——……でも。


「最後尾どこよ……」


 待ちに待った大型連休!


 歴史を感じる趣き深いレンガが積み重なったマンハッタンの美しいミュージアムは、人、人、人でごったがえしていた。


「なんでアタシ、ワンピースなんて着てきてしまったんだろ……」


 ライトグレーに染められた、ふわふわのコットンワンピースは、少し暑くなってきた季節にちょうど良い軽さだったけれど、風にはためいて、人混みでふわふわと……動きやすいとは言えなかった。


「すっきりとしたパンツスタイルとスニーカーが正解だった。絶対に」


 おろしたてのブルーのパンプスは、履きなれず違和感があった。


 やっとで見つけたチケットの最後尾には、2時間待ち……というホログラムサインを掲げた係の人が立っていた。


「に、二時間……?」


 だけどアタシはめげなかった。


 ……初めての一人旅。


 ラボの近くだとはいえ、ここは外国だ。


 ホログラムモバイルで即時翻訳が出来るとはいえ、アタシの心は高鳴っていた。


「持って来てよかったな、水筒」


 青いかごバックの中の水分を補給する。


「はー!おいし!!」


 マンハッタンの朝陽あさひが、これから始まる何かを予感させている気がした。

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