表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
魂のフォーギヴン……——憧憬ラテラルスケッチ
566/749

536

「いーじゃん、ゆっくりすれば☆」


 ロンドンから、わざわざマンハッタンの教室までやってくる幸子さちこは、マンハッタンラボのこじんまりとした正門(目立たないように、裏路地にひっそりと建ててある)を出ると、くるりと可愛らしくターンした。


 オレンジ色の街灯と、いくつかのカフェダイニングのほっこりと光るランプがともり、灰色の小さな裏路地に温かい時間が始まっていく。


「いやさ……なんか始めたい気持ちになってて」


 それが何かはわからないけれど、アタシの心は今、湧き上がっていた。


 それが合っているのか、違っているのかまだわからない。けれど、アタシは歩き始めたかった。何かに向かって。


「何しようとしてたの?連休が終わってからでよければ、みんな付き合えるんじゃない?」


 そうちゃんはHylub(ハイラボ)に通いながら、順調にHyLA(ハイラ)の仕事をこなしていた。GWも、当然のようにみっちりとシフトを入れていた。


「そうなんだけど……ミュージアムに行ってみたくて」


「そこの?」


 マンハッタンには、大きな美しいミュージアムがった。


「絵とか……わかんないけど、昇降口にポスターが貼ってあるじゃない。気になっててさ……」


「あー私も気になってた☆近いし、行ってみたいよね」


 アタシの為すことにはヒントにならないかもしれない。それでも。


「なんでもしてみたいんだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ