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銀色の魚の群れが道を示している……
いや、そういうわけじゃないかもしれない。
何かを追うように、アタシは水の中を泳ぎ続ける。
そこに答えがあるかわからないけど、先を泳ぐ人たちの、幻影にも似た姿を追い求めて。
「もう、すぐだよ。きっと」
通信機から、幸子の声。
「そうだね」
結晶のような、白い泡の粒が流れていく。太陽の輝きを反射して。
「ちょっと、跳んでみようか」
「いいだろう」
「えっ……?ってわっ!!シュウジ!ジュン!!!」
潜水からの急浮上にお腹に圧がかかる!
「うわっ!!!何やってんの!アンタたちィ!!」
突然現れた青空と、遥か遠くまで、どこまでも広がる紺碧の海。ずっと遠く……遥か向こうにきらきらと連なって輝いていたのは……
「綺麗だね!!ミカ!!!」
空に、コランダム改の姿が跳ねる。
バシャン!と音を立てて碧の世界に戻ると、さっきの一瞬の空の世界は夢なんじゃないかって思ったりした。
「ち、ちょっと、みんな遊んでる場合じゃ……」
遠くの碧の中に、幸子の姿も戻って来たのを見て、ほっとする。
「姉、これはテーサツだよ、偵察。白いスイトピは見えなかったね」
「遊びじゃん!モニターで見れるんだからさ」
「大丈夫さ、ミカ君」
通信機にサブローの声が入る。
「スケジュールには余裕があるからね。アイスブレイクは必要とみなしているから安心してくれたまえ。……流氷だけにね」
「ちょ、やめてよサブロー」




