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アタシの決意は流氷のように安定しない。
白く、透明で美しく在りたいけど、冷たい流れの中を漂って砕けて溶けてしまう。
……それでも、アタシは存在していたい。
厳しくて、冷たい流れの中に在っても。
「フフフフフンフ……フフフ冷たいー……」
「ぎょっ☆ジュン氏もしや歌ってる!?えっ何なに???」
「ハミングだ」
えっ!ちょっとどうした!!ジュンが鼻歌なんて!幸子アイドルなのにぎょっ!とか言っちゃダメでしょうよ……ってもしやショーコとアタシの所為!?
「3月とはいえ、オホーツクの海はさぞかし冷たいだろうと思ってな……」
「そうだろーね」
「鑑原三女、キサ……其方は泳げるか」
あ……なんか会話がどんどん進んでく……。
「ちょっ!ジュン氏また貴様って言おうとしたでしょ!絶ッッ対にダメだよ!!あっ泳げるよ☆」
「我は泳げぬのだ……」
そうなのだ……ジュンは泳ぎが苦手らしい。
SLTこと水中作戦遂行チームは、トレーニングルームでレイダーを降りての泳力トレーニングもするんだけど……。一度溺れていた。
まぁ今はジャケットの生存膜が自動で起動するし、そもそも、生身で外に出ることは無いんだけどね。
大佐曰く、泳力トレーニングは、本当の本当に、念の為、とのことだった。




