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まだ冷たい水の中を、赤いフィンが躍るように揺れる——。
——冷たい水飛沫は、荒れる波間を物ともせずに銀色に輝いていた……。
「幸子!速いよ!!!」
Sea liberty dolphinも追いつけないスピードで、深紅のフィンを両足に付けた最新型レイダー、コランダム改が冬の海を泳ぐ。
「姉!僕たちも頑張ろうよ!ファイト!!」
「や、やってるって……」
見送るだけじゃ、ダメだ——。操縦管を強く握る。
「明日ドキドキするために!」
「「「薄明の光が奔流となる」」」
あんなに時間がかかったトレーニングを、幸子は数時間で終えてしまった。
「あの日を思い出すために!」
「「「私の/我の/俺の力で流れを変えて」」」
才能の違い……——そうかもしれない。
「Shall we dance?」
「「「突き進め!!」」」
それでも……!!!
「スノーウェイブ」
「「「リバティ ストーム!!!!!!」」」
手を離さない――
「ペタルス!!!」
「「「レーザーーーーー!!!!!」」」
銀色のしゃぼんみたいな光の中を、高速で駆け抜ける!!!
光が、流星みたいに流れて行く——!!!
——楽しくって得意なことを、やればいいんじゃないかな。
小松さんの柔らかな声が、アタシの背中を押していた。




