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「うわっ可愛い!!!」
「でしょ…☆」
アタシたちは月基地を出て、自宅である地下基地のアパートの部屋に、それぞれ戻っていた。
幸子は白いソファーを撤去して、白いベッドの横にウサ太郎のケージを置いた。ウサ太郎の検査は無事に終わって、ケージと幸子のベッドをぴょんこぴょんこ行き来している。首輪はウサ太郎にはストレスになってしまうみたいで、ハーネスに変化する専用の白いチョッキを着ているのが似合ってて凄い可愛い。……けどウサ太郎ってさ……。
「いーの。あだ名だって変わるじゃん。私だって、ハピたんでもあり、幸子でもあるからさ。それに、マックス……マクスウェルのコトね。……はさ、戻って来る気がするんだ」
幸子はそう言うと、どさっ、っと白いベッドに仰向けになった。
アタシは隣でウサ太郎を撫でる。
「そーかもね」
ウサ太郎の毛並みは赤くて見慣れないけど、このモノトーンの部屋にいると、かえって可愛い気がした。
ふわふわの柔らかい毛並み。
「ウサギも可愛いね」
「うん、可愛がる」
「……みんなで可愛がろ!」
「……ありがと」
ごろん、と横になって、幸子はウサ太郎を見つめた。
ウサ太郎はアタシの手の匂いを少し嗅いでから、幸子に背中をくっつけて、えいやと足を投げ出した。




