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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
夏の日のミラージュ……——甦れ!草原の風
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雪子せっちゃん、由子ユウちゃん、幸子さっちゃん、実華みっちゃん、宗二そうじ!シュウジ!行くぜ!!!」


 燦々(さんさん)とした明るい太陽の下で、瑞々(みずみず)しい草原色のナノゲイルレイダーをり、玲鷗れおんが叫ぶ。


「喰らいやがれぇ!ナノゲイルドロップ!!!!!!」


「ヘブンズメイクエモーション☆♡♤!!!!!!!」


「スカーレットブレイズ!!」


 切り裂く烈風、幻想ゆめのようなプリズム!

 強くはげしい、緋色の炎。


 エリアカリフォルニア、LAの海岸に激しい戦禍が巻き起こっていた。


 陽を浴びた浜辺に似つかわしくない、(ディストレス)の群れが、次々に消えていく。


 住人の避難は完了してる。


 奴らの鋭い牙になぎ倒された街も、後で再生する。


 敵はあと、一体。


 レイダー越しとはいえ、アタシの手のひらを貫いた巨大猪イノシシがまたそこにる。

 同じ個体ではないかもしれない。


 けど、アタシは手の震えを抑えるのに精一杯だった。


「ねー玲鷗れおん!私、さっちゃんだぁ!☆幸子さちこちゃんって呼んでほしい!」


 ……何?

 コックピット内に、幸子さちこの声が響いた。


玲鷗れおん君!あねも、ほっしぃって呼ばれるのが落ちつくみたいだよ」


 ……えっ?いやちょっと今戦闘中!


「オーケー、幸子さちこちゃんとほっしぃな!ほっしぃラストいけるか?」


「あ、当たり前!!シュウジ!」


「OK!」


 アタシは水素針すいそしんを握りしめた!


「「薄明はくめいの光が白炎びゃくえんとなる」」


「俺の」

「私の」


「「力を光に変えて」」


「「降り注げ!」」


「「ディストレス!!」」


「「バーキング!!!!」」


「「アローー------!!!!!!!」」


 輝く海岸に似つかわしくない巨大猪ディストレスは、薄明光線はくめいこうせんに溶けていった。

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