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気持ちの良い朝。
和室に差し込む朝日。
響き渡る可愛らしい声……
「はぁ~☆」
というか、ため息。
「はぁ~、このブレス、何でお姉とおそろなのー?」
幸子が畳の上にバターンと倒れた。
「ワガママやめてくれる?朝ご飯の準備も手伝わないで、本当困る!」
「い、いや大丈夫ですよ。アタシも片付けしかやりませんし」
「ミカちゃんが大丈夫だって言ってるじゃない。朝から騒ぐのやめて?ふぅ……いつも煩いんだから……」
「カッチーン!☆由姉っていつも冷めてるよね!由子のゆうは幽霊の幽!!!」
「…………!」
「バカみたいなこと言ってないで手伝いなさいよ!」
「せっせ、せっせと口が回りますねー☆お小言製造機の雪姉は!☆」
「幸子!!!」
舌を出した幸子に、雪子さんの雷が落ちた。
アンタたち……仲直りしたんじゃないの!?
「黄色が好きって聞いたけど……」
アタシは雪子さん、由子さん、幸子に黄色のお茶碗を置いていく。
「えーっコレもおそろなのぉー?てかミカ、あっちのオジサン、何?」
サブローの隣に、怪しげな男が座っている。
いつものちゃぶ台には、姉妹、アタシ、母が座って一杯になっていたから、部屋にはちゃぶ台がもう一つ置かれていた。
「僕はみっちゃんとシュウジの母親の弟、二人にとっては叔父にあたる者です」
少し逞しくなって、付け髭なんか付けてるけど……いや、その声、宗ちゃんだよね!?
赤いゴーグルがこの上なく怪しいけど、宗ちゃんだよね!?……どうした!?
「玲鷗君、ポテトサラダ食べる?」
「サンキュー、シュウジ!」
シュウジの隣の、黄緑のライズブレスを付けた金髪の不良。
いや、誰!?
サブロー以上に米を食べないでもらっていいですか!?
「では諸君、紹介しよう。星ヶ咲宗二君(いや、雨沢宗一郎さんデスヨネ!?)、霧谷玲鷗君だ」
いや狭っ!ここで会議始めるつもりかい!
「宗二君にはブレイズレイダー、玲鷗君にはナノゲイルレイダーに乗ってもらう」
母の膝で、楓がナァ~と気持ちよく鳴いた。




