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「ハイドロコズミナル・ユートレス……HyCUsですね!!!」
シュウジの瞳がキラキラ光っている。
老舗の遊園地に蔓延る、星型の青い、巨大なブルースターがが、今にもアタシたちを襲いそうなのに、不謹慎!と思いながらも、アタシもあまりにも可愛らしいブルースターに見惚れていた。
古い、観覧車を包むように咲き誇る星型のブルースター……。
黄緑の葉脈も、やけに美しかった。
「小松さん!天才ですね!!」
「そんな……シュウジ君がさらにいい感じにしてくれたから……」
見上げるほどに大きいコズミナルエンペラーの瞳が発光して、通信機から小松さんの嬉しそうな声が響いた。
……女のひとでも、こういう人がいるんだ……と思いながら、アタシは自分が拒否していた世界は、そんなにも悪くなかったのかもしれないとぼんやり思っていた。
「シュウジ!ほっしー!!!」
「わっ」
青い大蛇が、古い遊園地を壊していく。
「フリーフォールが!!!」
「大丈夫だよ実華!再生するから!!!」
惑星を守るためという意思でやってきて、好きな景色が壊されていくことに悲しさを覚える……
「壊させない!アタシの好きな風景を!!!」
水素針を握る手が、熱くなる!!!
「「「薄明の光が!白炎となる!!!」」」




