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無数のワープチャネルが、紺碧の亜空間を穿つ……
エンペラーのエネルギーが吸い込まれていくのが見える。
「小松さん!離脱はっ!!!」
「完了しているわ!」
少し安堵する。
個人モバイルを展開し、各基地のトレーニングルームの映像を見る。
シュウジ、純之助、みっちゃん、リイヤ、マックス……それぞれ、コックピットを降りていた。
「レイダーチーム、リイヤ、マックス、状況を聞きたい。月基地にワープできるか」
「わかった」
「お、おぅ」
「ラジャー、宗」
焦らすみたいで気が引けたけど、迷っている時間が無かった。
「なぜ……こんな…………」
待つ間も、エンペラーのエネルギーが制御出来ない!!!
横たわるハイドロレイダー、ファントムレイダー、ヴェルべティンレイダーに、闇が迫る……
「……壊される!」
抗えない闇に、力を失った正義は、簡単に蝕まれる。
「ライさん!宗一郎君!ごめん……機体が救えない……」
本部からの通信が波打つ。
「サブローさん。……仕方……ないです」
通信機の向こうで、仲間が、慌ただしく動く音が聞こえる……
「宗ちゃん!」
「シュウジ!何があった」
「えっと……」
フォローするように純之助が応える。
「分からない……。でもあれは……エンペラーと同じモノじゃないのか?」
「違うよ!僕は違うと思う!!」
シュウジの叫びが、モニタールームに響いた。




