430
「ライさん!エンペラーの亜空間倉庫が!!」
「どうした!小松!!」
ライさんの動きに注視して、俺は可能な限り素早くエンペラーの動力制御高炉をオフにする。
「雨沢!!!」
「やりました……いや!」
オフにした筈の動力が、逆流する!
!
「退避しますか!」
「退避だ!!!」
月基地のコントロールルームにワープして、モニターを見つめる。
「何が起こってる!!小松!!!」
「……わかりません。駆動回路、動力高炉、セキュリティバリア……全てコントロールが効きません!!!……エネルギーが……トランスしています……——何故こんな……!!!あっ」
可能な限りの手を尽くして、エネルギーを鎮めようと試みる……1001パターン……ダメだ……2002……30000……
「エリアBに……退避だ……」
「待って下さいライさん!!!コズミナルエネルギーが!!!」
亜空間が歪む……!!!
「ワープチャネルが勝手に起動しています!!」
嫌な予感がした……
「……——!!!」
——みっちゃん!!!
「各地の観測レーダーが起動!」
画面の中にハイドロレイダーやファントム、ヴェルべティンが映し出される……!!!
「各レイダー!!退避だ!!!」
「な、何!?」
「了解!!」
「宗?ラジャー!!」




