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リバティの流星のような躯体は、空で進化する。
「な……に……これ…………」
ハイドロレイダーが着地したのは黒い大地。
珊瑚を囲むように水平線の彼方まで、夜空みたいな大地が広がっていた。
「これもコズミナルエネルギーの力よ」
「小松さん!」
天を穿つような巨大なコズミナルエンペラーが白い要塞に対峙していた。
「助けてくれ!!!」
大地と珊瑚の隙間の海に、鈍色のレイダーが……溺れている。
「リイヤ君掴まって!」
予想外の動きに重力を感じながらも、アタシたちはファントムレイダーを引っ張り上げた。
「死ぬかと思った……」
「よ、良かった……」
誰一人として傷ついて欲しくない。
それがアタシのエゴだとしても。
「リイヤ!シュウジ!援護しろ!!!」
「ち、ちょっとは休ませろよ宗!!!」
「そんな暇はなさそうだ」
ジュンがコックピット内のホログラムキーボードを駆り、攻撃点を算出する。
「リイヤ、転送する!……打ちまくれ!」
「分かったって!」
水素針射出。迷ってる暇はない!
「「「バーキングアロー!!!」」」
晴天の空からいくつもの光が降り注ぐ!
「メルトファング!!!」
鈍色の閃光が珊瑚を粉にする!!
「サブローまだか!!」
関野艦長の激が飛ぶ!!!
「…………まだです!!!」




