表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
ミルキーウェイ……——ゆく夏のアサガオ
348/746

336

「皆んな、足元(すべ)るからね〜」


 寒いくらいに涼しい青を見下ろしながら、暗い洞窟を進んだ。


「綺麗ですね!」


 シュウジの声が、ぼわんと反響している。


「ジュン君、民宿のカフェ、アイスココアあったわよ」


「ハ……そ、そう……デスカ」


 ジュンはほとんど、ハイ……しか言ってないけど、由子ゆうこさんに手を貸しながら歩いていた。


「どしたのミカ、にこにこしちゃって☆」

「いや別に!……綺麗キレーだね、ここ」


 魚のおいしい民宿に一泊して、サブローにこの洞窟に連れてこられた。


「だね☆……ん!」


「ありがと」


 幸子さちこの手を借りて岩を下っていく。


 息抜きの続きかな、とサブローは言った。


「本当に綺麗な場所」


 リディアは思いのほか器用に岩場を歩いていく。


 透明度の高い地底湖を覗き込んで、惑星ほしの素晴らしさに心が動かされる。


「水深100メートル、だってさ」

「嘘!……ていうかそうちゃんそのゴーグルしてて見えるの?」


 手が届きそうな透明な水の底。


 その不思議さに怖さも……ドキドキもしていた。


「まぁ、外すのもいいか」


 そうちゃんの黒い瞳に湖の青が映る。


 こんな闇と青の中では、それがいいような気がした。


「あー来て良かったなー☆」


 どれくらい歩いたか、アタシたちの心はんでいた。


 洞窟を出ると、夕方の夏の匂い。


 まだ残るせみの声と閉じかけたアサガオが茜色のの光を浴びていた。


 ……夏はきっと、あと少しだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ