表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
ミルキーウェイ……——ゆく夏のアサガオ
339/744

327

「ジュン君、何でいかないの!?」


「なんでもだ!」


 地下基地アパート前広場で、シュウジのモバイルホログラムからジュンの叫び声が響いていた。


「夏休み最後の旅だよ!?僕たちのアオハルだよ!?もーあねぇ……」


 モバイルを渡されたって……シュウジに説得できない人を、アタシがなんとかできるとは思えない。


 空き地に停まった古代の白いハイエースのバックドアはフルオープンになっていて、アロハシャツのサブローがせっせとクーラーボックスやら棒……?やらを積み込んでいた。


「う……えと、ジュン、元気?」


 ジュンとは三日前にトレーニングで会ったばかりだ。


「元気だが?」


 思いのほかジュンの声は落ち着いていた。


「え、えと、……なんで行かないの?」


 サブローから誘われた夏旅。アタシたちは夏休み、調査だとかトレーニングだとか、正直頑張ったからジュンも参加してはどうかと思う。


「ほっしーには分かるだろう。われは自分の部屋でゴロゴロするのが好きだ」


 ……分かるとも。


「で、でもさ、それは他の日でもできるじゃん」


 うらやましい。いまや合宿場となっているアタシの家でごろごろなんてずっとしてない……だから分かる……でもさ。


2ー3(にのさん)だと……ほら、リイヤもそうちゃんも行くしさ!他にも結構みんな行くし、あっ、由子ゆうこさんも来るし」


 ジュンの息が止まった気配がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ