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「うまくいかなくたって……」
「……姉!?」
「出来なくたって!」
アタシは何度だって操縦管を握る!
「トライアンドエラーだな……」
「ジュン君!?」
「そう!シュウジ、このブーストの名前って何!?」
「えっ!?えっと、えっと……!」
イルカの姿をしたSealibertydolphin。
アタシの力が加わらなければ加速できない!!!
「リ……リバティ ストーム レーザーだ!!!」
「良いな!シュウジ!!」
なるほどわかりやすいじゃん!!!
「「薄明の光が白炎となる」」
「ちょっ、奔流ね!!」
「私の」
「我の」
「俺の」
「「「力で流れを変えて」」」
「ふたり何で分かったの!!」
「「「突き進め!!」」」
諦めない!
「「「ディストレス!!!」」」
巨大ピラニアがゆっくりとこちらを見てる。
「「「リバティ ストーム!!!!!!」」」
アタシは自由に、どこまでも進める!!!
「「「レーザーーーーー!!!!!」」」
強力な重量にひっぱられる……けど!青い世界が高速で流れていった……
ビーチボールがパンッと弾けて星屑みたいな水飛沫が舞う。
「……——飛んでる……」
あの日見たイルカみたいに、宙から青の世界に戻る。
敵は貫かれ、アタシたちは青の中を泳ぐ。
どこまでも自由に……




