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「……このままじゃ、Aquareaが壊されちゃう……!」
「だからアイツを消すんだろ???」
リディアはいいヤツだと思う。
でも久々に会ったリディアの言わんとすることが、俺にはわからない。
巨大白蛇の攻撃は不思議なほど躱せた。けれど、逃げてばかりじゃ埒が明かない。
「蛇嫌いなんだよ……!」
リディアのレイダーは小さい手がある。
俺のも、白蛇も完全なる蛇で、蛇行するみたいな動きも嫌だし、何より何を見ているのか分からない瞳が嫌いだ。
虎視眈々とした瞳。
「それってどういうこと!?」
「へっ?」
この状況でそんな質問をされるとは思わなくて、俺は変な声を出した。
「俺がなんで蛇が嫌いかってこと??今!?」
白蛇の周りを縦横無尽に動き周り、辛うじて施設への攻撃を逸らしているけど時間の問題だ!
「ファントムもフィンヨンも、なんなら目標も見た目が良いが?」
「黙れ魔王ッ」
同クラの純之助はブレない。
まぁ確かに、楽しんで乗るほうがいいけど!
「キュロス君、言葉が、拙くてごめん」
「いや別に……」
なんか、気が抜けてきてしまう。
俺の嫌悪……何かが違っているのか?
つーかやっぱ怖い!やらなきゃやられる……つーか宗は何やってんだ!?
「それでも……」
やらなきゃいけない時があんだよッ
分からなくても、無理でもなんでも!
「俺、出来ないままって嫌いなんだよ!」
仲間の気持ちを無視するのも!




