表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
碧の底……——久遠のシンフォニー
294/747

286

 不安なことがあると、嫌な記憶ばかりぎる。


 ロボちゃんの傷ついた姿——。


 悪意を受けて、痛かった記憶……


 ぐったりしたサブローの身体……


 下のお母さんの、帰らない笑顔…………。



 いつだってアタシは何も出来なかった。



 全部アタシのせいだ。出来たことがあったかもしれないのに……。



「……しー……、ほっしー!!!」


 腕をつかまれた瞬間に、音が戻った。


「分かるよ。辛いよな」


 警報アラームが鳴っていたことを思い出す。

 行こう、とうなが玲鷗れおんの手が震えている。


 ジュンがアタシのリュックを黙って抱えている。


「きっと大丈夫だ。リディアなら」


 玲鷗れおんがそれをアタシに向かって言ったのか分からない。けど、そう言った後、玲鷗れおんの震えは止まっていた。


 すう、と息を吸い込んだ後はいつもの巨人のような笑顔。


「ここに居たら危ないみたいだ。避難しないか?」


「……ごめん」


 玲鷗れおんから目をらして、アタシはジュンに持たせてしまっていたリュックを受け取った。


 うなずいて歩き出した玲鷗れおんの表情が見えない。見れない。


一口喰ってからいくか?」


 ジュンが玲鷗れおんの背中を見つめながらつぶやく。


 溶けかけのはちみつパフェ。それは冷たくて、少しぬるくて、甘いのかもしれない。


「……いい。……行こう」


 いつもどうして、迷うんだろう。


 それでも、玲鷗れおんもジュンも何も言わない。


 いっそ責めてくれたらいいのに、そういう二人ではい。


「リディアは勉強家だからなァ……」


 ぽつりと玲鷗れおんが言った。


 今はすがるしか、い……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ