表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
雨上がりのプリズム……——サンシャインレター
281/743

274

「いや、ジュンの城じゃないし」


 アタシも薔薇バラの細工のロッキングチェアに座って窓の外を眺めた。


 鳥のさえずりでも聴こえてきそうな大森林と、コバルトブルーの湖……


「どうぞ」


 紺碧こんぺきの優美な曲線で縁取られた真っ白なティーカップとれたてのダージリンの香りが、早起きしたアタシの心を嬉しくさせる。


 ブラウンと白、薔薇バラの装飾が基調となった洋館のリビングダイニングは、クロワッサンとバターの香りであふれていた。


「ほっしー、純之助じゅんのすけ、待たせたな」


「おはよ、玲鷗れおん。いいねココ」


「だろ?」


 同じく、装飾が施されたチェア座ったHylab(ハイラボ)詰襟つめえりを着た玲鷗れおんは、古い時代の貴族の令息のように見えた。


 なんでアタシが早起きして、美しい湖畔の洋館のダイニングでお茶をしているかというと、ココはHyLA(ハイラ)が持っている施設なのだ。


 田沢湖の底に作られた、2組の教室があるHylab(ハイラボ)-Aquarea(アクエリア)の入口が、この洋館の裏にあって、ココは関所兼、スタッフの保養施設となっている。

(予約すれば誰でも利用可能だ)


 今日は化学の授業の履修のために、早起きしてココに来た。


 せっかくだから、おいしい朝ごはんを食べたいし。


 ふんわりとオムレツのいい香りと、クロワッサンの香りが運ばれて来た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ