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「あー☆ミカ!!」
「えっ!?水着!?」
ベージュのパーカーの下に空色の水着……
幸子のミルクティー色のツインテールに良く似合っている。
「リ、リゾート過ぎじゃない!?」
「えー☆可愛いじゃん☆☆」
さら、と髪に触れる爪先には、ターコイズのプリズムが輝いていた。
「これでも仕事してるんだよ☆えっとね、せっかくC・マクスウェルと知り合いになったワケだからさ、コラボすることになってサ」
太陽の下の幸子の白いテーブルには、沢山のコトバと音符が溢れていた。
よく見るとマックスも、ラッシュガードの下はヤシ柄の水着だ。
「ねーミカ、青春は待ってくれないよ?プールあるみたいだしさ、後でミカも泳ごうよ☆」
「み、水着は嫌だよ」
「えー、何で〜?」
ロボ菜ちゃんも泳ぐ気満々だ。
「ま、それぞれの青春があるしね」
宗ちゃんは碧く光るカードをアタシに握らせた。
「図書室の貸し出しカード」
「うーん、図書室もいいね!どうしよっかな。色々揃ってるみたいだし」
ロボ菜ちゃんも迷ってるようだった。
アタシはどうすればいいんだろう、
アタシはどうすればいいんだろう……
遊ぶ気にもなれないし、何をやるのが正解なのかもわからない。
その場を誤魔化す笑顔で、アタシは一人になりたくなった。




