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「何をやっている」
「篠坂センセイ……別ニ何モ。課外授業ガ行ワレテイタラ、艦橋の後ハ、コノジオラマルームノ見学ダッタ筈デショウ?」
「マクスウェル、艦橋に戻るか、艦内仮眠室に行け」
「コノジオラマハ、実際ノ景色ト連動シテマスヨネ?……コノブルーホールノ密度ガ乱レテ発生シテイル磁場ハ何デスカ?」
「……解析中だ」
「…………ホーリーチェリーハ……何故自分自身ヲ消シサルノカ……」
「——ッ!」
「先生、僕タチハ帰レルンデスカ?」
「……マクスウェル。艦橋に戻るか仮眠室に行け。命令だ」
「……ワカリマシタ、サー」
艦橋の扉が開いた。
「マックス、どこに行ってたの?」
「デキルコトヲ探シタンデスガ……アレハ?」
マックスの黒い瞳がメインモニターに映るシーサーペントを見上げた。
「リイヤが搭乗ってるの。ロボ菜ちゃんのレイダーを引っ張り上げるみたい」
「見えた!」
リイヤの声が艦橋に響く。
「糸生さん、レイダーの瞳を閉じることが出来そうですか?」
「えっと、無理そうです!」
「分かった。リイヤ、糸生さんのレイダーの視界から外れて後ろ……今から転送する座標の位置に周り込んでみて欲しい」
「分かった」
「OK、それでいい。レイダーの瞳を閉じることが出来るか?」
「こうか?」
モニターから、リイヤのレイダーの光が消える。




