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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
春の河……——雀翳ろう、おぼろ月
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「……なんか……みんな素敵だよね……」


 はぁ、とアタシはため息をついた。


「みんなって?」


 ジュンは美術の授業に行ってしまって(他専攻の授業も柔軟に履修できるのがHyLab(ハイラボ)のメリットだ)絵を描くことに興味があるらしいジュンは、あっさりと別教室に向かってしまった。


 授業は全部ハワイなのかと思っていたけれど、1組はロンドン、2組は秋田、3組はマンハッタンにあるHyLa(ハイラ)施設内で行われるらしい。


 地上に高くそびえる3組の使用する教室からは、エリアマンハッタンの摩天楼が一望でき、セントラルパークの広大な緑も見ることができる。


 妖精の出て来る児童文学の成り立ちと歴史の授業に向かうエレベーターの中には、何故かそうちゃんが居たけど、そういえばこれらの話をアタシとシュウジに読み聞かせてくれたのはそうちゃんだった。


 高層階に着いて、更に視界が開ける。夜に来たらまた綺麗なんだろうな。


「グレイさんと糸生いといさん。クラスメイトの」


「グレイ財団の?ピアス、本物のサファイアだったね」


「嘘っ」


 シックな黒いセーラー服が似合う、本物のお嬢様……


糸生いといさんは強そうだよね」


 どういう意味か分からないけど、真っ直ぐ、前向きに思えて、アタシは窓に映った自分の姿にため息をついた。

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