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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
ライアー……——エイプリルLABフール
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「ほっしー!どうした!?」


 コックピットに衝撃が走った。


 万里の長城を、近所の塀を歩くみたいに巨大な銀色の猫が走る……——違う、あれは獰猛な白虎(ディストレス)だ。


 やつの凶暴な爪が、再びハイドロレイダー(アタシたち)を襲う。


「ご、ごめん!」


 アタシははっとして、操縦管を握り直して、こうげきかわすことに集中する。


 万里の長城の遥か向こう、美しい巨大な桃の木が、桃源郷ユートピアのように、燦然さんぜんと輝いている。美しい桃のつぼみ……それに触れたら何かが変わるだろうか。


 でもアタシたちは、白虎(ディストレス)の守る長く巨大な塀を、超えることができない。


 余計なことを——考えている余裕は無い。


 でもアタシは、サブローが言ったことを記憶の隅に追いやることが出来ないでいた。


 白虎の鋭い爪は、まっすぐにハイドロレイダー(アタシたち)を狙う。


「ディストレスは、君たちを認識している。個別の存在としてね」


 ギリギリでこうげきかわすことが出来た。けれども爪は何度も、的確にアタシたちを追い詰める。


「ショーコ君が標的になったのは、偶然じゃ無いことが分かった」


 IOP創設の関係者にまつわる土地を次々に狙う暴走するAId(ディストレス)たち……


「「「バーキングアロー!!!」」」


(……速いっ!!)


 ホーリーチェリー(ディストレス)の撃破に初めて成功したHyLA(アタシたち)……



 あの日、アタシはサブローにいた。


「ショーコが狙われたのは、アタシの所為せい……なんですか?」

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