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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
ライアー……——エイプリルLABフール
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 なんかこう、古代の何かの本で読んだけど、女性はいくつであっても賢者であり、少女だ。


 小6……や、卒業したからもう中1か。


 ……のアタシよりよっぽど、母のほうが元気だなって思うことがある。


 ……負けてるのだ。


 それが誇らしい時も、悔しい時もあって、卒業して晴々とした気持ちの今は、複雑な気持ちだ。


 経験も、知識量も歴史も。


 何もかもが負けているのは当たり前なのだけど、気持ちとして負けたくないアタシたちは一生懸命だと思う。


 でもそれも母が教えてくれたこと。


 アタシは娘であり、仲間なんだと思う。


「……でも今日は休みたい……」


「ん?」


 畳にごろーんと転がったアタシを、シュウジとかえでが覗きこむ。


「いや……別に」


あねまだ寝る?卵焼きと納豆、豆腐あったよ」


 なぬ!


 かえでが鼻でぐいぐいとアタシの体を押してくる。


「食べてしんぜよう」


 アタシはむくりと起き上がった。


 ……猫柄のお気に入りのお茶碗に、ほこほこのあったかいご飯をこぺこぺと乗せる。


 そこに、冷奴ひややっこを1/2パック。ふんわりになるまで混ぜた納豆をふわっと乗せる。


 最後に、母が作った甘い卵焼きを乗せて。


 納豆腐なっとうふたまご丼の完成です。


 麦茶を注いで座布団に座ったら、素敵な朝時間……今日はブランチか……が始まる。

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