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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
風光る……——木霊するC-U
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 ドサドサドサ……!!!と、アタシたちは折り重なって倒れた。


「みっちゃん!」


 体が宙に浮き、トレーニングルームのカプセルに慌ただしく詰め込まれる。


「ミカ!」


 ははの……声——……涙が溢れて来る。


「しっかり!しっかり!!ミカ!!!」

はは……」


 懐かしいようなははの声に、痛みを飲み込む。


(死ねな……い……ぜっ……たい……に……)


 アタシは最後の力で拳を握る……


「みっちゃん!!!」


 ごぼごぼとオレンジの液体が……体に入って来て苦しい……。


 これ…………ICU……カプセル……


「ほっしー!みんな無事だ!お前の友だちも!!」


 何……?……だ……れ……?ジュン……?


「ほっしー!!お前のおかげだ!!!」

「みっちゃん!!!」


 …………?ショーコ……幸子さちこ……。良かっ……。


「みっちゃん!!!!!!!!」





 ————……オレンジの、ペンダントライトが揺れてる。


(……風?)


 …………じゃない。


めて、そうちゃん。……痛っ!」


「みっちゃん……おはよ。夜だけど」


 輪ゴムピストルをペンダントライトに当てる悪戯いたずらめようとして、全身に痛みが走る。


「起こそうか?かえで、みっちゃん起きるってさ」


 アタシの腕にあごを乗せていたかえでがざらざらの舌でアタシの手をぺろりと舐めた。


 体を起こされて隣を見ると、シュウジがぐうぐうとイビキをかいている。


「上のお姉ちゃん、桃缶買いに行ったよ。動ける?」


 思うように動けない。


「……火傷と、傷と……綺麗に治ってるよ。……けど、筋肉痛は治らないんだってさ、あのカプセル。ははっ」

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