表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
風光る……——木霊するC-U
187/746

182

「うわ……っっ…………痛ァ!!!」


 気づいたらアタシはまた石の階段を転がっていた。


あね!!!」


「シュウジ!!!」


 アタシを受け止めたシュウジも傷だらけだった……。シュウジのひたいから血が溢れる。


「嘘!?大丈夫!?……ッ」


「ミカァ!!!」


 涙をぽろぽろとこぼしながら、幸子さちこがアタシを支える。


「さ……幸子さちこさん、あね水素針すいそしんを貸してください」


 すでに握力が失われたアタシの手から、するりと水素針すいそしんが抜き取られていく。


「ショーコさん!弓でこれを遠くに……!!!」


「わ、わかった!」


 赤とあおと銀色の熱を帯びた水素針すいそしんが綺麗な弧を描いていく……のを追いかけるように……!!!!


 バリバリバリィ!!!!!!と雷鳴がとどろく!!!


「ぎゃーっっっ」


あね!!!後ろっ!」


 シュウジのサイコプラズマワルサーが小猿こざるを倒していく。


幸子さちこさん!ワルサー使えますか!?」


「少しなら!」


「ここを離れましょう!」


 ドォン!ドォン!!という爆音が、だんだんと離れていく。


 どれだけ走ったか分からない。


 遠くの空がバチバチと光っているのが見える。


「あの雲って……!!!」


 遠くの空に暗雲が立ち込める。


「あれは……」


 強い痛みと共に、背中がぞくっと冷えた。


「たぶん……もう大丈夫、実華みか


 辛そうなため息を吐きながら、シュウジが静かに言った。


 暖かい手のひらが、背中に触れる。


「ショーコさん、幸子さちこさん、僕につかまってください…………ワープ」


「何……?ま……ぶし……」


 目がくらんで、あおが広がっていく——……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ