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薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
白日のショコラ……——昇れ、きりなしの悪夢
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「Slumber……slumber……オー……my ダー……リン…… 」


 声が……聴こえる。


「Baby...」


「や……メロ……」


「Gently rocked by...」


 穏やかな……


「Mother’s gentle hand...」


 声だ……


「Softly rest and」


 母さんを思い出す。


「safely slumber,」


 俺をこの世に繋ぎ止める唯一の鎖。


「While she swings thee by this cradle……」


「止めろ!!!!!!」


 体を起こそうにも、痺れて起き上がれなかった。


 拘束された手足は、母さんに繋ぎ止められる鎖と同じだ。


 俺……われは、結局何も終わらせられなかった。


「どうして日本語じゃないの?」


 特務機関HyLA(ハイラ)の円盤を運転しながら、緋色ひいろの男が尋ねた。


「君の好きな曲だろ?」


 緋色ひいろの男がハミングする。穏やかな声……


 小さい頃、母が歌ってくれたララバイ。でも馬鹿な父親が死んで、その声は止んだ。


 父さんはIOP消失に巻き込まれたわけでも無い。


 アルピニストとして世界中を巡り、夢を追って死んだ。ただ、それだけだ。


 母さんの瞳は何も映さなくなり、会社に言われるがままに働いて、休みはただうずくまり、機械のようにまた、働きに出る。


 今のわれと、同じだ。

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