表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明のハイドロレイダー  作者: 小木原 見縷菊
狼狽のボヤッジ……——堕ちよ、緑の星
129/736

125

「……ぁぁぁぁああああああああ!!!」


 HyLA(ハイラ)支部間のレイダーの移送ワープは可能らしい。


 けどそのあと、各支部から現地へは、最初の時と同様に各支部に造られたホログラム射出機からのスペースショット式の射出となる。

 エリアロンドンから700kmの射出は久々に気持ちが悪かった。

(時間がある時は、HyLA(ハイラ)の人たちがレイダーを円盤で吊って現地まで運んでくれているので射出移動は久々……ていうかまだ着かないのかい!)


「ミカ……見て!」


「……あああああ……っえ?……」


 ……えっ……?


 いつの間にか街の姿が消え、緑に覆われた絶景が広がっていた。


「……すごっ」


 天使でも住んでいそうな、緑に囲まれた丘や小川、なだらかな、緑一杯の谷。


 どこか可愛らしい色とりどりのヒースの木々が童話の世界を思わせる。


「ホッシー、歌ヲ歌ウトマギレマスヨ」


「いやっ流石に無理!」


実華みか!舌噛む」


「わっ!!!」


 ズゥン……と着地した巨体たちは、この可愛らしい谷に不似合いな気がした。


「ミカ!あそこ!!!」


 谷の奥のほう、黒いもやいている。


「えーっと……何あれ……」


「皆んな、すまない!スターノエルは充電必須なんだ!もやは小さな生体AId(エイド)だが雲のようなものではなく攻撃が可能だが数が多い。スターノエル充電完了までもやに気をつけながら、奥の蝋梅(ろうばい)ってみてほしい」


 ヒースにまぎれて、黄色の小さな蝋梅ろうばいつぼみもやの後ろに見え隠れしている。


 なるほど、あのサイズだったら、この島を諦めれば、あるいは……


 でも、仲間になったばかりのエリカさんとマーガレットさんの顔が浮かぶ。


 分からない敵と対峙たいじするのはいつも怖いけど、初めから諦めるなんて気分が悪い!


 そんなアタシの気持ちを察してか、そうじゃないかは分からないけど、幸子さちこが明るい声を出した。


「オッケィ☆」


 コランダムレイダーの瞳が、桃色に光を放つ。


「時間を稼いで、後で凍らせるってことね!きゃっ」


 もやの一部が、コランダムレイダーを襲う。


「嫌だっ何コレ!!!」


幸子さちこっ!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ