Prologue.
Prologue.
――――
――私はどこ?ここは誰?
(ハッ……違う、私は誰? ここはどこ?)
一人の少女が目を覚ます。床も天井も壁も全て白く、光もなく薄暗い。出入りの出来る隙間なども無い。
(えっと……なんだろうこれ……
本当に何も分からない……)
意識を取り戻すも今までの記憶など無く、なぜか真っ白な部屋に一人立っていた。
(えっと……あ……)
――――
「早く落ちろよ!」
「キモイからさっさと死ね!!」
「「おーちーろ!おーちーろ!」」
(……っ!!)
……ぐしゃっ
――――
(……そうだ、私……
屋上から飛び降りたんだ……)
(つまり、ここって……
あの世、ってこと……?)
優希詩織、彼女の名である。
彼女は学校で虐められある日、学校の屋上で、いじめっ子達が原因で飛び降り自殺をした。
『優希詩織』
「!?」
『キミの名前だよ、そこのアホ面してる彼女』
「私……そうだ、優希詩織……」
「……そうだよね……私キモいもん……」
『そこまでは言ってないさ、キミの事情は把握してる。
そういう訳で、キミには現世に戻れるかもしれないゲームを遊んでもらう。あ、拒否権は無いからね!』
「は!?」
『大丈夫、その部屋からはボクが出してあげるからね』
「えっちょ……」
――――
Prologue end.