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帰宅

「しかし、お前はまともに生きれないのか?」


し…失礼な!!

十二分に まともに生きてるわ!!

ジークエンドめ、いまに見ていなさいよ!!


「エリーゼ嬢 こういった訳だ。

ジークエンドは、口は悪いがたよりになるから 頼ってくれ。」


「ありがとうございます」


…そ、そうよ。

ジークエンドは ルイ様が、私の為を思って渡してくださったのね


「頼りにしているわ。ジークエンド。」


「ま、しょうがないな。俺様、頼りになるからな!」



「では、話のまとまったところで 邸まで、お送りしよう。」


…もう、帰らなくてはならないのね。

シンデレラの、魔法が解ける時間のようだわ。

…まだまだ、三人で一緒に こうしていたかったな。


「淋しがる必要はないぞ。」


えっ!?

何故?

まだまだ一緒に いられるの?

そんな訳はないわよね…?


ルイ様は そんな私の心を見透かしたかのように 微笑んだ。


「大丈夫だ。 

必ず 貴女の元へ訪れよう。

それまでは 口喧しい、ジークエンドと共に待っていてくれ。」


「おいらは口喧しくなんてないぞ。」


ジークエンドの文句は 放っておいて


「お会い出来ることを 心待ちにしておりますね。」


ルイ様は 跪き私の手を取る。


「御意。貴女の心と共に。」


手の甲ににキスされた。


流れるような その動作に目を奪われている間の出来事で

しばし ぼぅっとしてしまった。

改めて はっとすると 顔が火照ってくる。


馬車へ優しくエスコートされ 

帰宅した。


両親は、まだ夜会に居るらしく留守のため

執事が 私とルイ様を出迎えてくれた。

一人、早すぎる帰宅と 見知らぬ男性との帰宅であった為か、

執事のショーンは 渋い顔をしていた。


ルイ様も、少しばかり 申し訳無さそうな雰囲気を出しながらも、夜会での状況をそれとなく語ってくれた。


すると、

普段通りのとっても優しい お爺ちゃん執事に戻って 私を心配してくれたり、ルイ様へと感謝の言葉をつらつらと伝えてくれた。


ごめんね。心配をかけてしまって。

ルイ様には 感謝しかないわ。



ルイ様を見送り、部屋へと戻る。

ソファーによりかかり ふぅーっと息をつくと同時に ドアが開いた。


「お嬢様!何があったのですか?」


来たわ!

私の乳兄弟リーナよ。

今は 私付きの侍女をしてくれているけれど、幼い頃は 毎日のように、野山を駆け巡り遊んでいたわ!


「リーナ。たいしたことはないのよ。 ただ アルフォンヌ様に、婚約破棄されて… 」


バキッ!


リーナが持っていた お盆が 割れた…


つい、じっとお盆を見てしまった。


「おほほ…」

シュッ!


お盆は一瞬で 窓の外遠くへ飛んでいく。

キラリ。

星になったのか 見えなくなった。


「たいしたこと無くないですよ!」


「リーナ、オーラが恐いわ!」 

どす黒いオーラがリーナの背後に蠢いている…。











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