2021-03-22 重力赤方偏移とかいうもの
ドップラー効果の他にも光の波長が伸びる赤方偏移な現象というのはあったりして、その一つが重力赤方偏移とかいうもので、これはグラちゃんのパワーで光の波長が伸びるとかいう話らしい。
ところがネットで色々みていると、重力赤方偏移には二つの説明があって、どっちやねんという気がしなくもない。
いや、説明の仕方が違うだけでどっちも同じことを言ってる可能性はあるが、よくわからないからここでどっちも書いちまおう。
一つ目は重力の強いところから、重力の弱いところに向かう光は、重力から脱出するためにエネルギーを失うから、失ったエネルギーの分、波長が伸びるという説明である。
光はそれ自体があったかかったり発電に使われたりで、エネルギーを持っているというのは直感的にそう思うわけだが、その光のエネルギーというのは波長が短ければ大きいし、波長が長ければ小さいということになるらしい。
このエネルギーの大きさと、光の眩しさはあまり関係がないらしくって、光の眩しさは光の波の振幅の大きさになるんだけど、エネルギーはそうじゃなくて波長の短さで決まるらしいのだ。
で、重力から脱出するにはエネルギー使うよね、ということでその使ったエネルギーの分だけ光のエネルギーが弱くなって、波長が伸びるとかそんな理屈らしい。
ほんとかいな。
もう一つの説明は、重力の強いところは重力の弱いところに比べると相対的に時間の流れが遅くなるという相対性理論の話になっていて、いわく、重力の弱いところから重力の強いところを見ると、そこの時間はゆっくり流れている、で、光の波長というのは波の山と山、谷と谷の間の距離なわけだが、重力の強いところでゆっくりと波打つ光を、重力の弱いところから観察していると、観察する方の普通に進んでいる時間で重力の強いところでゆっくり波打つ光の山谷の間隔を測ることになり、結果的に波長が長く観測されるとかそういう話になるらしい。
ちなみにその時でも、重力の強い場所のその場で光の波長を測ると、観測者の時間もゆっくりになるので赤方偏移は起きていないように見えるという感じになるようだ。
説明としては後者の方が正しい気がしないではない。
なぜなら、重力からの脱出でエネルギーが失われるという話だと、重力の強いところと弱いところの二箇所の観測者はどちらも赤方偏移を観測する気がするが、後者の説明ならそうはならんやろ、重力の強いところで見たら赤方偏移しとらんよ、ということになるのでなんかそっちの方がすっきりしている気がするわけである。ふーむ。