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2021-06-29 ある解像度でもって計算

人類の至宝たる素粒子の標準模型、その理論的なベースとなっている場の量子論、その中でもクォークとかグルーオンとかの相互作用のための理論が「QCD」、つまり「量子色力学」なわけだが、その量子色力学をコンピュータでシミュレーションする手法のひとつが「格子QCDシミュレーション」というわけだ。


そこまではいいだろう。


さて、コンピュータで計算する時に、何かに困るといえば有名なアレである。解像度である。


例えばコンピュータのモニタに写真を表示するとして、その表示は一つ一つの画素というか、モニタの光る部分、液晶なら液晶、LEDならLEDをそれぞれ何の色で表示するのかをコンピュータが一つ一つ指定していることは、 皆様すでにご存知のことだろう。

一見滑らかに見える写真や映像でも、よくよく近くに寄ってまじまじとつぶさに見つめるならば、コンピュータのモニタにはものすごく小さな光る点々があり、その一つ一つが色を変化させて集まって、全体の画像を構成していることがわかるだろう。


この光る点々の数、例えば、1920×1080だとか、そういうのを解像度と呼ぶわけだが、つまりコンピュータというのは何かを計算する時に連続した滑らかな何かを直接扱うのではなく、その滑らかな何かをつぶつぶというか、ある小さな領域に分解してその一つ一つについて計算して、制御して、全体として見てみると連続で滑らかなリアルの物事と遜色ない感じにしてくれるのだ、と考えるといいのだろう。


ということで多分、量子色力学をコンピュータで計算しようとしたら、連続した滑らかな何かのままだと計算の時に都合が悪いので、いったん滑らかな何かをつぶつぶに分割して、ある解像度でもって計算しているのだろうと思ったりする。

そのつぶつぶというか、区割りというか、そういうのをどういう感じにしようかというところに人類のノウハウがあるわけで、たぶんそれが「格子」という話になるんじゃないかと思ったりする次第である。たぶん。


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